子供の仮性近視と真正禁止は具体的にはどう違う?

子供の近視には仮性近視と真正近視の2種類があります。
2段階といってもよいでしょうか。

当初は仮性近視の状態で視力が低下していく段階からはじまり、その後真正近視へと発展することが多いのです。

この真正近視への発展を防ぐためには仮性近視の段階でできるだけ早く、有効な対策を行う必要がありますから、親御さんはこの2つのタイプの違いをよく把握しておきましょう。

仮性の方はその名の通り仮の状態、視力低下が見られるものの本格的な段階ではありません。視力は網膜の焦点(ピント)が合わなくなることで低下していくのですが、このピントを合わせる際には毛様体筋という筋肉が重要な役割を担っています。

この筋肉が一時的にうまく機能しなくなってしまった状態を仮性と言います。
その原因の多くはこの筋肉の過度な緊張状態と疲労です。

他の筋肉と同様、使いすぎているとうまく機能しなくなるのです。
具体的にはゲームやパソコン、携帯電話など休憩を挟むことなく長時間目を酷使する環境で生じます。

ただ、仮性の場合は毛様筋肉の緊張を和らげることで視力を回復させることができます。お子さんが長時間ゲームやパソコンをしないような環境を作ること、こうした遊びをする際には途中で適度に目を休ませる機会を作ることが大事です。この点は勉強や読書にも当てはまります。

真正の場合はこの毛様体筋の緊張状態がそのまま慢性化・固定化してしまい、元の状態に戻らなくなってしまいます。

具体的にはこの筋肉の緊張状態の固定化による水晶体という部分が膨らんだままの状態になり、ピントを合わせることができなくなってしまうのです。

その原因には遺伝的・体質的な面もありますが、それ以上の仮性の段階で適切な対策・治療を行わなかったことが大きいとされています。
2段階といったのも仮性の延長線上に真正があるからです。

両者の違いを確認するとともに、日ごろから近視を予防する対策を心がけましょう。
なお、仮性の段階でメガネやコンタクトレンズで視力を矯正すると、そのまま視力の低下が一気に進んでしまうこともあるので注意が必要です。